僕は2014年に1年間アイルランドに留学しました。目的は「海外は楽しいだろうな」程度のもので、”ノリで行った”と思っていただいて間違いありませんね。ですから日本にいる時に英語の勉強は殆どしてませんし、留学当初はそれなりに努力をしました。
今では、外国人の友達もたくさんできて、英語もコミュニケーションのツールとして使いこなせています。留学中はネットバンキングの開設からガス・水道・インターネットの契約も電話でしてましたし、TOEICも850点は超えているので、英語力はそれなりのレベルかなと思います。
勉強法は割とシンプルで、学校や日常生活、参考書で覚えた英語を自分のものにするだけ。ただ、勉強するときに意識していたことはあって、それは英語がスラスラと話せない・通じないポイントを客観的にを理解すること。そしてそれにコミットすることです。
僕も最初はがむしゃらに勉強をしていましたが最終的に、英語が話せない・伝わらない理由は次の5つに集約されることがわかりました。
- 発音、アクセントが悪い
- 適切な動詞のチョイスと使い方がわからない
- 前置詞を使いこなせていない
- 単語力
- 文法の基礎
上から重要度順に並べました。2つ目3つ目はきっと意外ですよね。しかしこれがかなり重要で、英語を話せない理由のほとんどがこの二つ。
それではこの5つを勉強するべき理由と具体的な勉強法をシェアしていきます。
STEP 1
発音は英語の基本
どんなに多くの単語を知っていても、難しい表現を知っていても、スラングを知っていても発音がダメなら全てが無駄。特に日本人の発音というのは世界でもトップレベルで聞き取りにくく、日本人同士であれば理解できますが、外国人にとっては何を言っているのかわかりません。理由は2つあって、1つは日本語と発音が大きく違うこと。もう一つは日本語の文にはアクセントがないということ。この二つを意識しながら発音を練習します。
発音は筋トレと同じ
僕の発音は割と綺麗な方だと思います。日本人の友達にはペラペラだねとよく言われますが、それは発音のせいですね。具体的な勉強法としては、とにかく難しい発音を口が回らなくなるまで練習すること。
例えばrule(ルール)という単語。RとLを立て続けに発音しなければいけないのが難しい。ほとんどの人は数回発音を練習するだけで、自分は発音が下手だからといってあきらめてしまいます。でもそれは違う。正しい舌や口の動きを続ければできるようになりますから。
コツは筋トレのように短時間に何回も練習すること。rule,rule,ruleの繰り返し。すると舌に筋肉がつくからか、うまく舌が回るようになります。しかし、時間が経つとまた舌がうまく回らなくなります。そこでまた筋トレのように練習するんです。すると練習をしなくても自然に綺麗な発音が出るようになりますよ。細かい発音法に関してはバイリンガールのちかさんの動画でいいですね。発音に関するたくさん動画が上がってます。
最後に一つポイントを加えておくと、トーンを少し下げて声を出すと発音が綺麗になります。英語は喉に近い部分で発音するからです。
アクセントは90パーセント最初に来る
受験勉強だと単語のどの部分にアクセントがどこに来るのかを答える問題がありましたよね。あれは本当に無意味。なぜかって?ほとんどのアクセントは最初に来るから!これは唯一、アイルランドの語学学校で学んで役に立ったことです。全てとは言いませんが、大体の単語に当てはまります。
「アクセントが最初に来ない例外的な単語はどうやって勉強するの?」と疑問に思う方も多いでしょう。大丈夫です、そういう単語は最初にアクセントをつけるとすっごい発音しにくいので自然とわかります。
最初はどの位置にアクセントが来るのか分からないと思うので、最初に来る確率が高いことを頭の片隅に置いときましょう。とにかくアクセントをつけることが大切!
抑揚をつけて話す
日本語はかなりフラットな言語。日本人が英語を話すときに”感情がない”ように聞こえるのはこのため。
一方の英語はといえば、抑揚をつけて話します。自分が主張したいところで声を大きくしたり、音を伸ばしたりするんです。最初はどこに抑揚をつけて話していいのか分からないので、まずはネイティブの真似をしてみる。慣れてきたら自分なりに文の中でポイントになりそうなところを強調したり伸ばしてみる。
これでかなり英語っぽく聞こえます。
おそらく最初にぶつかる壁が「抑揚をつけると、単語レベルのアクセントがおかしくなってしまう」ということですよね。
この時のポイントは「単語のアクセントはそのまま」「文には”声の大きさ”と”音の長さ”でアクセントをつける」です。
発音についてはこちらの記事もどうぞ
STEP 2
動詞を使いこなす
「How are you?」「I’m good.」は簡単に言えるのに、少し長い文になると言葉が全く出なくなってしまう。そんな経験は多いのでは?その理由は単純で使うべき単語を知らない、またはその使い方がわからないということ。特に単語の中でも動詞が原因である場合が多い。なぜかといえば主語の後にすぐ来るのが動詞だからですね。最初はだいたい決まってるじゃないですか?「I」「She」「It」「There」のどれか。でも動詞って無限ですよね。だからここでどの動詞を使っていいのかわからず躓くんです。
でも多くの人は英語が話せない理由を、ざっくりと「ボキャブラリーがないから」とか「文法を知らないから」という理由で片付けてしまいます。本当は動詞が原因です。
まずは動詞をインプット
動詞の覚え方はシンプルです。単語帳を買って、そこにある単語を全て覚える。使う単語帳は日常会話で使われる動詞を100個くらいを扱っているもの。その他の単語は知っているだけで十分です。実践の中で自然と身についていきます。
動詞の使い方を覚える
ちゃんと英語を聞き取ることはできるのに、会話になる思うように口から言葉が出てこない。この原因は動詞の使い方を知らないから。動詞にはそれぞれ使い方のルールがあります。
例えばhelpという動詞。一番シンプルな使い方は
「Can you help me?」
help+(人)という形ですね。
そこに「何を?」が加わると
「Can you help me carring my language?」または「Can you help me to carry my language?」
「help + 人 + to or ing + 動詞」になります。
でもこの動詞のルールを知らないと文章が作れず、helpという単語は出るのにそれ以降続かないんですね。せいぜい「Can you help me?」が限界。これは他の動詞も同じで、それぞれルールを覚える必要があります。
また、上の例でいえば動詞の使い方を知らないだけで、helpという動詞以降の5単語が知っているのにもかかわらず使用不可になります。知っているのに使えないなんてもったいないですよね。多くの人は本当は動詞につまずいているのに、自分にはボキャブラリーが足りないからと思って単語の勉強に時間を無駄にします。
だから動詞の勉強は単語の中でも最重要なんです。逆に言えば、動詞の使い方を知っているだけで、知っている単語を最大限活用できます。ちなみに僕は英語が身につく101動詞を使ってます。
STEP 3
前置詞を甘く見ちゃいけない
前置詞といえば「in」「on」「at」「with」のように場所や状態を表す機能を持ってます。これが文章の中で動詞の後のつなぎとして機能するので、これの使い方を知らないと、文章がそこで途絶えてしまいます。動詞の次に重要なのはそのためです。これが使いこなせれば文をさらに伸ばすことができます。
動詞+前置詞で使えるようにする
ほとんどの方は前置詞の意味はだいたい理解されていると思います。むしろ前置詞の場合、理解度は”だいたい”くらいがちょうどいいかもしれません。というのもそれ自体が明確な意味を持つことはないからです。
場所を表すだけであれば表す意味は決まっていて、前置詞を置くだけなので簡単ですね。でも使い方はそれだけではありません。
動詞とセットで機能する場合には、場所や状態を表す意味は薄れて、動詞の意味が強まります。「put in(コインを入れる)」「come in(部屋に入る)」「buy in(仕入れる)」のように「入る、中に」などの意味合いは残しつつも、つながる動詞によって意味が異なります。
英語ではこの「動詞+前置詞」のセットをPhrasal verbsといい、それ専門の参考書も販売されているくらい一般的に使われます。例えば日常で「なくしたものを見つけた」という時にdiscoverって単語は堅いので、find outが使われます。もちろん場合によってですが、わざわざ難しい単語を使うくらいならPhrasal verbsを使った方が自然で好まれます。
Phrasal verbsの勉強には僕はWork on your Phrasal Verbsというアイルランドで購入したものを今でも使ってます。何度も繰り返しているので中身はこんな感じ。
また、前置詞があって機能する、意味が成り立つという動詞は多いからです。いや、むしろ前置詞がつかない動詞は殆どないと考えてください。ですから「前置詞の意味がわからない→動詞の使い方がわからない→文章が作れない」という構図になります。
前置詞は絶対に必要な知識ですので、それだけにフォーカスした参考書を使うのがオススメ。
STEP 4
単語力
単語に関しては細かいルールもありません。知っているか知らないか。これに尽きます。それだけに知らないと不自由します。動詞であれば他の動詞で代用可能ですが、名詞はそれができません。
ですから知っている単語が多いことに越したことはありません。知らない単語があればその都度覚えましょう。
単語の覚え方
「英語脳を作るためには、英英辞典を使って覚えろ」と言われたりしますが、僕は日本語で覚えるべきだと考えています。というのも英語で覚えるのは時間的効率が悪すぎるわりに、記憶に定着しないからです。また日本語で覚えても会話や海外映画を見て、その単語に触れるうちに自然に英語の意味が身につきます。日本語の単語帳を使って一気にボキャブラリーを増やしましょう。
覚える際のコツとしては、一つの単語に対して深く考えないこと。自分に合ったペースが一番ですが、僕は1日1時間で100単語ペースで覚えています。これを繰り返し行い記憶に定着させます。
最初は100単語のうち20個。次は30個。そして40個と徐々に覚えた単語を増やしていけばいいわけです。単語の記憶に脳みそを使うのはもったいないので、単語に触れる機会を増やして、いろんな単語と顔見知りになりましょう。最初は名前を知らなかったけど、ずっといるうちにその人の名前を覚えてたってことは多いですよね。それと同じ。
STEP 5
文法
英語を話すのに文法は必要ないと言われますが、そんなことはありません。文法を知らないと文章は構成でません。最低限の文法は勉強しましょう。しかしながら、僕は日本にいるときも海外にいるときも文法に力を入れて勉強した覚えがありません。
文法は会話の中で自然に覚えました。
全く勉強しなかったと言ったら嘘になります。でも専門の教科書は使わずに、自分が文章を組み立てるときに不自然なところがあったり、自制が曖昧だったときに、その都度ネットなどで確認していました。
ですから中学レベルの文法を覚えた後は、英会話を練習する中で、うまく表現できないなど壁に当たったときに調べれば大丈夫です。逆に、教科書を使って頭でっかちに勉強しても、身につかないので、必要なところだけを勉強しましょう。
文法よりも明らかに「動詞の使い方」「前置詞」「Phrasal verb」「単語」が重要です。
綺麗な文を組み立てていくうちに、自然と文法は身につくものです。
まとめ
英語力をつけるために乗り越えなければいけない壁を5つに分けて説明しました。5つもあって大変かもしれませんが、最短ルートで身につけたいのであれば、全て同時にやるのがいいでしょう。でも、全部をやっている時間なんてない人がほとんどですよね。
僕がオススメする勉強法はとにかく動詞を使えるようにすること。動詞がなければ文を作ることはできません。また名詞には使い方はありませんが、動詞にはルールがあります。それを覚えなければ動詞を機能させることができません。
まずは何よりも先に動詞です。文法などのルールは英語になれれば自然に身につきます。正直言うと僕も難しい文法のルールは学んでません。会話の中で自然と身に付けました。(文法がおかしいと文章が作れないので、勝手に身につきます。)
あと僕はフレーズを丸暗記するのはオススメしません。なぜならルールを知らないと状況が変わるとすぐに使い物にならなくなるからです。
まぁそれぞれに合った勉強法がありますが、英語は学校の勉強じゃないので、適当に勉強してサクッとマスターしちゃいましょう。
僕が使っている参考書
動詞:英語が身につく101動詞
Phrasal verbs:Work on your Phrasal Verbs
文法:なし
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