名言あふれるドラマ、女王の教室で阿久津真矢が子供に教えたかったこと


「いい加減目覚めなさい」。このセリフ、どこかで聞いた覚えが。そう、ドラマ「女王の教室」の中で悪魔のような教師・阿久津真矢が生徒たちに対して使っていたセリフです。

 

このドラマが放送されていた当時、僕は小学生。毎回衝撃的な内容で、まるでホラー映画を見るような気分だったのを覚えています。

 

ドラマの中で阿久津真矢は、クラスの決め事は全てテストの順位で決定し、成績の良い生徒には特権を与え、成績の悪い生徒には彼らの雑用係をさせています。まるで奴隷。またある回では弱みを握っている生徒にスパイをせていて、もはや教師とは思えない行動です。

 

そもそも生徒に「いい加減目覚めなさい。」「イメージできる?」なんていう教師が一体どこにいるんですか?イメージできる?

 

毎回ひどい仕打ちのオンパレードですから、PTAから苦情が来たのも当然ですよね。

 

でも最近このドラマをまた見たんです。そしたら全く違った印象を受けました。小学生のときは「なんてひどい教師なんだ」「こんなの正しいはずがない」「最後にクビになってよかった」という印象でしたが、今は違います。なぜか?

 

阿久津真矢が伝えていたことは間違えていないし、語っていたことは真実であり、この世界の真理だからです。

 

こんなことをつい先日、教員試験真っ最中の友達に言ったら「大丈夫?」というような顔をして受け流されてしましたが(笑)。

 

それでも彼女を支持します。あのドラマが放送されてから10年経って少しは成長し、この世界の仕組みの概要を知ったことで、阿久津真矢が伝えたかったこと・意図していたことが理解できるからです。

 

また彼女が言っていたことは10年経った今でも色あせていませんし、むしろ語っていたことを今の世界に照らし合わせて見るとより明確になっています。だから彼女の考えは正しいと強く思うんです。

 

今回は彼女が生徒に対して語った言葉から印象的なものを選んで、なぜ僕がその意見に共感するのかを説明していきます。

 

 

 

No. 1

社会というもの

「愚か者や怠け者は、差別と不公平に苦しむ。 賢いものや努力をしたものは、色々な特権を得て、豊かな人生を送ることが出来る。 それが、社会というものです。」

 

これは最初の授業で子どもたちに伝えたこと。当然のことですね。基本的にお金というのは情報弱者から強者へ流れるようになっています。その典型例をあげればここ数年流行っていた情報商材。ネットで「1日2時間の作業で月100万円」といった広告を見たことがありますよね。

 

当然そんな甘い話はありません。情報を売る側の視点に立てばわかります。そんなうまい話であるなら絶対に他人に教えず、独占するはずだから。

 

ではなぜ、情報を売るのか?情報を売った方がお金になるからです。つまり月100万円を1日1時間の作業で稼ぐよりも儲かる、もしくは1日2時間の作業では月100万円を手に入れるのが不可能だからです。

 

そこで彼らが狙うのは”楽して儲けたい人”たち。今の生活に不満やストレスが溜まっている人ほど、せっかく苦労して稼いだお金も”楽して儲けるため”に簡単に使ってしまいす。いつの時代もカモにされるのは「楽して儲けたい」人たちです。

 

もっと大きな視点で見れば、「個人 対 会社」「個人 対 国」でもこの構図になっています。「毎日3時間も4時間も残業しているのに給料は一緒」「搾取される税金は増えているのに生活は全く豊かにならない」とかね。

 

真矢は生徒たちに、そのような人・組織・国に騙されないように「賢くなれ」と教えてくれているのではないでしょうか。

 

実際ドラマのなかではより明確に語っています。

「そういう特権階級の人たちが、あなたたちに何を望んでいるか知ってる? 今のままずーっと愚かでいてくれればいいの。

世の中のしくみや、不公平なんかに気づかず、テレビや漫画でもぼーっと見て何も考えず、会社に入ったら、上司の言うことを大人しく聞いて、 戦争が始まったら、真っ先に危険な所に行って戦ってくればいいの。」

 

 

これは小学生の子供には早すぎるかな。夢も希望もありませんね(笑)。

 

数十年後に「女王の教室で言われてたことは正しかったな。」とならないことを願います。

 

 

 

No. 2

自己責任

「普段は、個人の自由だなんて言って、権利を主張するくせに、 いざとなったら、人権侵害だと、大人に守ってもらおうとする。 要するに、いつまでたっても子供でいたいだけなのよ。 悔しかったら、自分の人生くらい、自分で責任持ちなさい。」

 

第7話では、あるクラスで人気の女子生徒が真矢の策略によってクラスから孤立させられました。

 

彼女はある日、ひょんなことからクラスの子の財布を盗んでしまいます。お金を盗むなどというつもりではなく、単に出来心でとってしまっただけ。

 

でも真矢はその瞬間を見逃さず、それを弱みとして彼女を自分のいいなりにさせました。指示したことはクラスの中でスパイになれということ。

 

最初こそスパイとして活躍し真矢に情報を提供し、win-winの関係が成り立っていたものの、やがて見捨てられます。そして財布を盗んだことがクラスにバレて孤立。

 

小学生にとって学校が世界の全てですから、人気者から一気に転落した彼女は「こんな辛い思いをするくらいなら、死んだほうがマシ。あの忌々しい教室ごと燃やしてやる」と学校に向かいます。

 

誰もいない夜の教室に放火用のガソリンとともにたどり着いた彼女は、それを教室じゅうにぶちまけて、ライターに火をつけます。そこにいつも通り、生徒の危機になると駆けつける真矢が登場。

 

ここで語ったのが自己責任について。

 

次のように真矢は言いました。

「12歳の子供だって、自分の意思で断ることは出来たはずよ。 自分の罪を認めて、みんなに謝ることもね! まったくあなた達は、何か気に食わないことがあると、親が悪い、教師が悪い、友達が悪いと、人のせいにして。

いい加減目覚めなさい。そんなことばかりしていると、自分では何も考えられない、思考停止人間になるだけよ。」

 

僕個人としてはこの言葉はかなり刺さりました。自己責任という言葉、もう使い古されてますが、改めて考え”自分の歩んできた道のり””今の考え方”を見直してみると、まだ至らないことが多いなと痛感します。

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自分にお金がない理由を経済のシステムが悪いと、国や政治家のせいにしたり。内定が取れないのを企業のせいにしてみたり。

 

給料が上がらないのを会社のせいにしてみたり。あげたらきりがありません。これらは言い訳に過ぎないんですよね。

 

  • 国や政治家が気に入らないのであれば、日本から出て、自分が住みやすい国に移住すればいい。
  • 内定が取れないのであれば自分のスキルを上げて、企業が採用したい存在になればいい。そもそも就職しなければいい。
  • 給料が上がらないなら、違う会社に移ればいい。会社を辞めて、自分でお金を稼げばいい。

 

文字にするだけなら簡単なわけですが、このように解決法はあるんです。解決策がある以上、実行できない”自己責任”ですよね。他人のせいにしているうちは、”自分では何も考えられない、思考停止人間”なのかもしれません。

 

厳しいですがこれが客観的な見方。

 

「でも逆に自分で努力して賢くなれば、不平等も受け入れる必要はない。」そんなことを真矢は教えてくれているのではないでしょうか。

 

 

 

No. 3

なぜ勉強するのか?

「いい加減目覚めなさい。まだそんなこともわからないの? 勉強は…しなきゃいけないものではありません。”したい”と思うものです。 」

 

これは生徒達のクーデターによって、教室に教育委員会の役員が授業風景を観察に来た時、頭脳明晰な女子生徒・進藤さんが真矢に対して次のような質問をした時に帰ってきた言葉。

 

進藤さん

「どうして勉強するんですか、私達。この前先生は言いましたよね。 いくら勉強して、いい大学やいい会社に入ったって、そんなの何の意味もないって。じゃあどうして勉強しなきゃいけないんですか?」

 

真矢が答えられないだろうと踏んで、質問した進藤さんでしたが、真矢はこれに対してもしっかりと答えを用意してました。それが「勉強は”したい”と思うものです。」ということ。

 

小学校から高校まで義務教育だからといってつまらない勉強をさせられてきた僕らですが、その目的を教えてくれた先生っていますかね?ほとんどいませんよね。

 

少なくとも本質的な話をしてくれる教師はあまりいません。だいたいは「いい大学に入るため」「良い職業に就くため」「将来お金持ちになるため」とその場で考えついた言葉をまるで、何十年もかかって辿りついたかのような口ぶりで話します。

 

でもそれらは本質的な話ではありませんよね。なぜなら、「いい大学に入ってどうするの?」「いい職業についてどうするの?」「お金持ちになってどうするの?」このような問いに対して答えが出せないから。

 

真矢の考えで言えば、本当はもっとシンプルな話で、「勉強はしたいと思うもの」なんじゃないですかね?今の時代、欲しいものはお金を出せばなんでも揃いますし、世界中どこでも行きたい場所に行けます。

 

映画、音楽、ネット、テレビ、漫画など、娯楽も一生かかっても見られないほど存在しています。こんな全てが手に入る環境にいると、まるで何もしなくても無からコンテンツが生まれている気分になりますが、本当は違います。

 

世界中のどこかで誰かが作り上げたものなんです。

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でもほとんどの人はそのことについてあまり考えません。真矢は「『自分が何もしなくても楽しみは湧いてくる=勉強をしなくても大丈夫』というマインドになっているんだよ」ということを言いたかったのではないでしょうか。

 

だから生徒たちに対して

「これからあなた達は、知らないものや、理解できないものに沢山出会います。美しいなとか、楽しいなとか、不思議だなと思うものにも沢山出会います。

そのとき、もっともっとそのことを知りたい、勉強したいと自然に思うから人間なんです。好奇心や、探究心のない人間は人間じゃありません。猿以下です。」

と言い放ったんだと思います。

 

学校教育、メディア、親の影響によって、勉強は辛くてつまらないものという考え方になっていますが、本来僕たちは何かを学びたいと思う生き物のなのかもしれませんね。

 

 

 

まとめ

阿久津真矢が生徒に対して行っていたことは、表面的に見れば教師としても人間としても失格。教室内で奴隷制度、スパイシステムを作る人がどこにいるんですかって話ですよね(笑)。

 

もしも僕があのクラスの生徒だったら精神的に病んで、学校やめちゃいますもん。

 

でも彼女が悪魔の教師を演じることで伝えたかったのは「教師は子供に冷たく接するべき」「子供にはしっかり罰を与えろ」「子供は勉強だけをしていればいい」ということではありませんよね。

 

あえて教室という小さな世界で、世の中の構図を再現して、子供達に不条理や権力への戦い方を学ばせ、「社会というもの」「自己責任」「勉強する理由」を教えてくれています。

 

だから、子供向けのドラマのように見えて、実は教師・大人へ向けて作られたんじゃないかなと僕は思っています。

 

放送されていた当時は、内容が過激とのことから多くのクレームが寄せられたそうです。一般人の大人から教育に従事する人にまでドラマの内容が届いた証拠ですね。

 

クレームの理由としては「子供の恐怖心を煽る」などだったそう。でもそれは都合の良い言い訳で、本当は正論を言われているのが悔しかっただけなのかもしれません。ドラマの中で真矢は親の本質を次のように語ってます。

 

「まだイメージできてない人がいるみたいね。どうして自分たちの親が、簡単に私の味方になったのか。それはあなたたちより、私の方が親のことをよーく理解しているからよ。親なんて所詮、あなたたちの成績さえ上がればいいの。面倒な問題を起こさなければいいの。

担任が自分の子供を特に気にかけてくれているとわかれば、それだけで満足するの。要するに自分さえよければいいの、みーんな。まっ、今は日本中そうだけど」

 

確かにこんなこと言われたら、クレームも出したくなりますよね。的を得ているだけに。でも真矢に言わせれば、僕ら日本人は”目覚めていない”のかもしれませんね。

 

 

さて、僕が女王の教室を10年ぶりに見て、考えさせられたこと、共感できるところを書いてみました。いつもゆるーく適当に書こうと思っているんですけど、ついつい肩に力が入って真面目なことを書いてしまいます(笑)。

 

いずれにせよ、また見直しても十分面白いドラマですし、自分の成長を感じられる作品でした。また5年後くらいに見てみようかなと思います。

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