「留学して、英語を話せるようになって、将来は日本にある外資系企業や海外の会社で働きたい。そしたら私の人生が大きく変わる。」
このように考えている人って割と多いんじゃないですかね?実は僕もこんな感じで考えてました。僕の場合、アイルランドというヨーロッパにある国に、大学3年生の時に1年ほど語学留学をしました。
当時は「この留学で英語を話せるようになって、将来は世界を股にかけて活躍する」みたいな妄想をしていたように思います(笑)
あれから数年経って思いますが、英語を話せるようになったからと言って、人生が大きく変わるわけではありません。本当に。
留学や英語学習を否定しているわけではありません。僕も留学は非常に貴重な経験だったと思います。でも「人生を変える」はちょっと大袈裟なんじゃないかと思うんです。
というわけで、この記事では英語を話せるようになっても、人生は大して変わらない理由をお話しします。
英語はたかが言語でしかないし、人生はそんな簡単じゃない
そもそも英語ってたかが言語でしかないんですよ。
僕らはネイテティブとして日本語を話しています。知らない言葉を知るほどに思考が磨かれたり、自分の考えを上手に相手に伝えることができるようになります。
でもだからと言って、日本語を上達させたところで人生が変わるわけではないですよね?いくら日本語がうまかろうが、仕事で成功できるわけでもありませんし、大金持ちにもなれるわけではありません。
同じように英語を話せるようになったところで、人生が一気に好転するなんてことはあり得ません。
人生はそんなに簡単なものではないからです。
今までの人生で、何か必死で努力をしたことがありますか?部活、勉強、仕事なんでもいいと思います。何かしら一生懸命やったことがあるはずです。その結果として部活で全国大会に行ったり、受験勉強を頑張って名門大学に入ったり、仕事で大きな成果を出したり。
今振り返ってみて、それのおかげでガラッと人生180度変わったと言えますか?言い切れる人は少ないと思うんですよね。
おそらく英語を話せるようになっても、同じことが起きます。(笑)
仮に英語で勝ち組の人生が歩めるとしたら、アメリカやイギリス、オーストラリア、ニュージーランドで生まれ育った人は全員勝ち組。日本より貧しいフィリピンやマレーシアで生まれた人たちも勝ち組ってことになります。
でも現実はそうなってないわけです。
と考えれば、日本人にとって習得が難しい英語を一生懸命に習得したところで、夢描いてた人生が得られるわけではないってことです。
そもそもあなたの人生で一番大切なことは何?
なぜ英語で人生が変わると思ってしまうのか?これはもう妄想の世界の話だと思います(笑)
映画やドラマの世界では、英語がバリバリ話せて仕事で活躍して、いい生活をしている人が描かれてますからね。あのようなストーリーを見ると、どうしても憧れちゃいますよね。
「英語が話せれば、私もあんな人生が歩める」
こんなふうに思ってしまいます。でもやっぱり人生ってそんなに簡単じゃない。
「人生が変わる=人生が上手くいき始める」ってことだと思うんですけど、上手くいくってどういう状態なんでしょうね?
- 時間的な自由があること?
- 経済的自由があること?
- いい人間関係が築けてること?
僕にとっては、これが幸せな状態だと思ってます。皆さんもこんな状態になったら人生うまく行ってると思うはずです。
問題はここからで、英語を話せるようになったからといって、この状態が手に入ると思いますか?英語が話せなたら、途端に時間的自由が手に入り、お金持ちになって、いい人間関係に恵まれると思いますか?まぁないですよね(笑)
英語ができても思考や性格は簡単には変わらない
留学して英語を学ぶメリットは、海外に暮らすことで日本以外の文化に触れ、日本以外の人たちと交流することで新たな価値観が得られることだと思います。
僕も留学して、そのメリットは感じました。というか今の自分の思考に大きく影響を及ぼしてると思います。
こういうと「やっぱり英語ができるようになると人生変わるんだ」と思われる方もいるかもしれませんね。
でも僕としては、わざわざ英語を勉強しなくても、思考や人格を変えることは十分可能だと思います。
そもそも僕の考え方が昔と違うのは、何も留学のせいだけではありません。留学した後も、自分の足で様々な情報に触れ、たくさんの書籍を読み、行動してきたから今の考え方を持っているわけです。
だから「全て英語のおかげ」というのはちょっと大袈裟かなと思います。
実際、海外に留学して英語を学んでも、日本に帰ってきたら今まで通りの生活を送る人がほとんどです。逆に英語とか関係なく、努力して自分の力で人生を切り開く人はたくさんいます。
英語の価値は落ちてきている
ここまでも現実的な話をしてきました。ここでさらに現実的な話をすると、英語の価値は年々落ちてきています。
なぜなら日本人で英語が話せる人が増えてきたから。そして日本人より優秀な、英語を話せる外国人の人材が増えてきたからです。
特に後者の流れが強くなっています。
一昔前までは、英語が話せる日本人はとても市場価値が高く、いい給料をもらってました。(今もその傾向はあります)
しかし最近はどの企業もコスト削減を重視しています。そんな時、大して英語がうまくない日本人よりも、英語がペラペラで優秀な外国人を安く雇えるとしたらそっちを選びますよね。
しかも彼らは日本人よりも一生懸命働く。
だから僕ら日本人は、英語ができるだけじゃ全く話にならないんですよ。それプラス何かがないと、海外の安い人材に敵わない。
なので人生を変えたいと思って海外に行くなら、英語+αで何かを身につけるのが求められる時代です。
海外は天国ではない
日本が嫌だから英語を話せるようになって、海外で暮らしたい。そんなふうに考えてる人も多いのかなと思います。かくいう僕もそのうちの一人でした。「こんなめんどくさい国じゃ生きていけない」ってね。
でも海外は天国ではないですからね(笑)。
僕的にはむしろ「日本の方が天国でしょ」と思うことすらあります。
おそらく日本が生きづらいと思ってしまうのは、「仕事」「人間関係」「お金」「日本独自のルール」が原因だと思います。
確かにブラック企業は多いし、面倒なルールが多いのも事実。
でも海外に行っても、仕事は面倒なものだし、人間関係も大変だし、経済的に苦しむ可能性があるし、外国独自のルールがあります。
結局、夢や希望を持って英語を学び始めて海外へ出ても、日本と同じ状況がやって来る可能性は非常に高い。
だから留学する前に、「なぜ私は日本から出たいんだろう」と考えてみるべきだと思います。その時に「仕事」「人間関係」「お金」が問題だったら、そっちを優先的に解決した方がいいと思います。
自分の人生がうまく行ってないのを、英語のせいにしない方がいいですよ。結局英語を学んでも、日本と同じ状況がやってきます。
最後に:それでも英語は話せた方がいい
ここまでひたすら、「英語を勉強しても人生は変わらない」と話してきました。誤解して欲しくないのは、英語学習は無意味と言ってるわけではないってことです。
これは自信を持って言えますが、英語は絶対に話せるようになった方がいい。
なぜならその方が得をするから。
英語が話せるようになると人生がガラッとわかるわけじゃないけど、確実に得をします。
英語ができるだけで、日本の大学受験はかなりイージーモードになります。慶應大学や早稲田大学だって、入試における英語の配点がめちゃくちゃデカい。帰国子女なら大して勉強しなくても簡単に入学できちゃいます。
仕事でも、まだまだ英語ができる日本人は少ないので重宝されますよ。
あと「日本に頼らなくても生きていける」と自信を持てることも、メリットですね。日本にいるとどうしても「ここにしか自分の居場所はないから、絶対にミスはしちゃいけない」と逃げ腰になります。
そうなると人生はどんどん閉塞感に満ちていき、つまらないものになっていきます。
僕から言えることは、とりあえず1つのツールとして英語を話せた方がいいよってことです。
1 comment
考え方がネガティブすぎます。そんなことはないでしょう。
Comments are closed.